元フィギュアスケート選手の鈴木明子さん(28)が、6月2日放送のTBS「私の何がイケないの?」に出演。摂食障害で体重が32kgまで落ちた頃の写真を公開し、当時の症状や克服するきっかけとなった母の言葉を振り返った。
大学進学を機に1人暮らしを始め、油分抜く、炭水化物を控える極端なダイエットを始めた。母に認められたい一心で、体型管理を適当に行うことはできなかった。わずか3ヵ月で体重は15kg減った。月経が止まり、抜け毛が目立ち始めた。夏場なのに寒気が止まらず、食べ物を胃が受け付けなくなった。当たり前のことが当たり前にできないのが苦しかった。生きている意味がわからなくなった。
精神科医は母との関係を指摘した。「勉強が出来て当たり前。スケートも出来て当たり前。母の理想の子どもでなければならないという思いが、自分では気づいていなかったけれど、心の底にあったのでは」と鈴木さんは当時を振り返る。
摂食障害を克服するきっかけになったのは、食事中に母が語りかけた言葉だった。「食べられる物から食べようね」母は食べられない自分を否定しなかった。食べられない自分を受け入れてくれた。鈴木さんは当時を振り返り、「こんなんでも生きてていいんだなって思えた」と語る。
鈴木さんは治療を始めてわずか3ヵ月でリンクに立つまでに回復し、摂食障害を克服した。今は、女性であることを謳歌し、体重を気にすることなく大好きなものを食べ、第二の人生を謳歌している。天真爛漫な性格が人々に愛され、バラエティ番組にも引っ張りだこだ。
番組では、元女性陸上競技の千葉真子さんも一時期月経が停止し、将来母親になれるか悩んでいたことを告白(現在は一児の母)。「摂食障害で悩んでいるスポーツ選手も鈴木明子さんの姿をみて勇気をもらって頑張れる」と語った。
番組では日本摂食障害治療研究所所長 山岡昌之先生も出演。摂食障害は心の病であると解説した。
[amazonjs asin=”4046002972″ locale=”JP” title=”ひとつひとつ。少しずつ。”]